アレ?気のせいかな……と思っていたあの人との溝が”わー!やっぱりザックリと広がってたーっ”なんて気付いてしまった時の言い様のない哀しさ。私だけじゃなくて誰もが大なり小なり一度は経験されたことがあるかと思います。
私もつい最近、会社の同じ役職仲間とのSNSで私の提案だけにレスが付かないという事態に遭遇し、その溝の存在に気がついてしまいました。えーっ!なんで?と落ち込んでみたり、成績良かったから嫉妬されちゃったかなって人のせいにしたくなったり。正々堂々とやってきたつもりだし、仲間への気遣いだってしてきたつもりなのに。次に集合する時、一体どんな顔して会えば良いの?とそれはもう傷ついていました。
けれど、色々思っていたって会う日はやってくるし、良い関係性を築かなければ仕事も円滑に出来ない。何より、私は彼女達が好きで大切にしてきたつもり。どうしてこんな事態になってしまったか必死に考えるしかありませんでした。
前回の会議でお会いした時に険悪な空気だった記憶はないし。一生懸命に考えてみたものの相手のいることですから思いつく理由は『想像』でしかありません。ただ一つ、気がついたのは私自身が彼女達と”どんな関係を築きたいのか”を具体的に考えていなかったという事。ゴールがないのにこんなはずじゃなかった、と勝手に落胆していたのです。
SNSの一件があってから程なくして会議が決まり、彼女達に会う機会に恵まれました。提案に対しての返事はまだなくて気まずかったのですが「ゴールを決めていなかった」という気づきを踏まえて、この機会をどう過ごすか具体的な行動を考えて会議へ向かいました。
行動すると決めたこと。それはランチにお誘いして「返信がなくて寂しく思った」ことを率直に伝えるということ。これは【アサーティブ】というコミュニケーションの方法であり、コーチングを学んだ中で知ったものです。素直に自分の意見を述べつつ相手を尊重する「あなたはOK、私もOK」という考え方。まずは自分自身をオープンにして弱みも知ってもらえたらな、と考えて決めました。
ドキドキしてお誘いしたのですが、呆気ないほど普通に「何食べに行くー?」と言われてホッとしました。そして何と!「あなたは毎回、他のグループの方としかランチに行かないから誘ってくれてびっくりした」と言われて、私の方から距離をとっていると思わせてしまっていた事に気がついたのです。
私は会議の時はいつも受け身で、同じ役職仲間以外の方々からランチに誘っていただくと「はい!ぜひ」と深く考えないで行ってしまい、他の方達とばかり一緒に居て、自分から仲間とコミュニケーションをとろうとしていなかったのです。そして既にとても仲が良さそうな彼女達の中に飛び込むのをどこかで躊躇していたのは私の方で、一人一人と誠実に接してこなかったのも自分だと気づかされたのです。
「なんで理解して貰えないんだろう」と思っている時は「理解してもらえる努力」を自分がしているか振り返ってみることで何かが変わるかも知れません。現在は週一でたわいもない話をSNSでするようにしています。前はグループとしてしか見えていなかった仲間。今は個々との繋がりが少しずつ見えてきた気がしています。
written by 泉さん
女性用雑貨販売リーダー